9/26 (火) 北八ヶ岳池廻り ① 七ッ池・亀甲池・双子池 |
毎年のことながらエライコッチャだった9月が過ぎて、
静かな池の畔での~んびりと、身も心も、そして固まった頭もほぐしてきたいなぁ、
と北八ヶ岳の池を巡る旅に出かけました。
いつも「あずさ号」に乗ると、勝沼ぶどう郷の駅の手前あたりからは
右に左に南アルプスと八ヶ岳が見えてくるので、両方見たい乗客は大忙しです。
でも今日は、じっと南アルプスの方ばかり眺めて過ごしました。
夏の終わりに歩いた山々を今度は車窓から見ておきたいですからね。
けれど今日は晴れてはいても遠くの山には雲がかかり、
勝沼からの南アルプスパノラマはお預けでした。
小淵沢を過ぎた頃、雲の間からちらりと地蔵岳のオベリスクを捉えて、まぁ満足。
それから北八ヶ岳ロープウエーであっという間に標高2233mの山頂駅へ。
登山届を出して外に出ると、お馴染みのアカゲラ君のお出迎え。
ここへ来るのはいつも雪の時期なので、見慣れた風景のような、なんだか違うような。
9月の終わりともなると山の花はもうお終い、
すがれたアザミやアキノキリンソウなどを見かけるだけですが、
草や木の実はまだまだ残っていて眼を楽しませてくれます。
シラタマノキ/ゴゼンタチバナ
一つ二つお味見して、ふと考えました。
ジャムやお菓子に使うコケモモの実って、どうやって集めるのだろう。
岩だらけの斜面を探しながら、こんな小さな実を一粒一粒手で摘んでいくのかしら。
それともどこかにゴロゴロザラザラのコケモモ畑のようなところがあるのかなぁ。
( ブルーべリーの農園は家の近くにもあるし、
クランベリーの農園はカナダで見たことあり。
そうそう、その驚きの収穫方法たるや、
さすがカナダらしいダイナミックさと眼を丸くしたのでした。世界は広い。閑話休題 )
三ッ岳への分岐を過ぎてなだらかな道になりました。
やっぱりね、この一歩一歩のリズミカルな足の運びが、
心身ともに適度なマッサージになって、気持ちいいんですよね。
あれ、雪に埋もれていた時にはストックを立て掛けてあった木のスタンドは
なんとブランコだったとは。
全部で大小10くらいの池があるそうですが、現在行けるのは初めの2つだけ。
さっと風が立って木の葉がパラパラと落ちてきました。
今日は展望は望めませんね。
雲がなければ鳳凰三山から始まって、南ア、中ア、御嶽、乗鞍、
そして北アルプスまで見渡せるはずなのに。
すぐお向かいの南八ヶ岳の主峰群も、見えたり隠れたり。
あ、しまった。
山頂から見えるはずの七ッ池のことまで忘れて、さっさと先へ進んでしまった。
ここまではさすが人気の北横岳でした。
平日でも寂しくない程度の人がいて。
なのに、頂上にいた人たちは皆さん、もと来た道を戻っていってしまいました。
北へ下りて亀甲池へ行く人はいないの?
南側と違って木の根が張り出した急な道をジグザグに下りて行きます。
昨日双子池ヒュッテに予約の電話をした時に、
大岳経由は足元が大変だから亀甲池から来るように言われたけれど、
こっちだってそう歩きやすくはありません。
ここからは、苔とキノコの世界。
途中にはヒカリゴケが生えているとのこと、それらしい穴があると覗き込んでみました。
ヒカリゴケはわずかな光線を反射して光るので、ちょっと角度を変えて見ると気がつきます。
なんて、調べてみたらこれはムラサキミズゴケという種類らしい。初めて見ました。
前に来た時ロープウェーの山麓駅で試してみたらとても美味しかった。
今回は初めから一箱買ってザックに入れて帰ろうと思ったけれど、
冷凍保存なので、保冷剤まで付いていて重い。解凍後は24時間以内が賞味期限だって。諦めて二つだけにしました。
そろそろ食べ頃ころかな。
ここ、上りにした方がよかったかも。
うーん、この水量では聞いていたような幽玄な雰囲気にはほど遠いような。
土が亀の甲羅状に割れていて、面白い。
構造土と呼ばれる現象とのこと。
しかし散在する石が亀甲模様に並んでいるとの説もあって、今一つ不明。
小さな峠を越えると、また苔とキノコの世界。
大きい石を越えていくので結構歩きずらく、段々いじけてきて、
と、ぱっと目の前が明るくなりました。
雄池の畔に双子池ヒュッテが建っています。
苔むした原生林を越えてきたその先に車が停まっている光景は、
なんだか拍子抜けもしますが、
この静かなロケーションはそんなことは気にならないほど、のびやかで快適でした。
ちょうどヒュッテから出てきた小屋番さんに迎えられて受付へ。
寒かったら隣の布団を重ねて、と。
敷布団だって何枚も積み上げてベッドにしても構わない感じです。
この二つの池には悲しい恋の物語が伝えられていました。
雄池に飛び込んだ恋人の後を追って、娘が身を投げたのはもう一つの雌池の方。
以来この一帯は年に一度増水して、二つの池が繋がるようになるとか。
雄池は水際での飲食はできないので、珈琲を片手に雌池に向かいます。
ここまでの山歩きで適度に疲れた体をこの自然に委ねて、
なすこともなく森や池を眺める。
聞こえるのは寄せては返す小さな波の音と、時々鳴き交わす鳥の声ばかり。
岩の座り心地がもう少しよかったら、言うことなしなんだけれど。
そのうち空気も冷えてきたので小屋に戻って、
5時半くらいという夕食のお知らせを待ちました。
出てきたのがこの山盛りの天ぷらです。
さぁ、揚げたてをどうぞ、良かったらもっと揚げます、と言われたって。
これはご飯を減らさなくては食べ切れないとみて、半分お櫃に戻しました。
山菜にピーマン、インゲン、お芋にかぼちゃ、玉葱、セロリ、それから…
この後、小屋番さん賄いのお浸しやポテトサラダまで差し入れがあって、
山小屋とは思えない充実した食卓となりました。
豊かな水と、すぐ前まで入れる車のお蔭でもありますね。
お出しの利いた豚汁も胃に沁みわたるように美味しく、
お替りしたいのだけれど、もう無理。
夕食後はダウンを着込んでまた外で過ごしました。
すっかり雲が広がって星は見えません。
予報では明日も晴れるはずですが。
★ 新宿0800-(スーパーあずさ5号)-茅野1006/1020-(バス@¥1250)
-北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅1120/1140-(ロープウェイ@¥1000、駅前
配布の割引券で¥900)-山頂駅1147
★ 山頂駅1200-北横岳ヒュッテ1250-七ッ池往復-1310-南峰1320-北峰
1325/1335-亀甲池1500/1510-双子池雌池1555-双子池ヒュッテ1605
★ 構造土
平日とはいえ、こんな広々に一人きり?
おまけに夕ご飯が山菜天ぷらお代わり自由????
・・・
ビールとかは売っていましたか?
・・・
・・・・・
行ってみたいです♪
ビールはですね、ありませんでした!
って、んなわけないでしょ。私の眼に入らなかっただけ。
紅葉の頃は混むみたい。
でも、池の畔、いい雰囲気でしたよ。
いつか、平日に歩けるようになったら、機会を見つけて行って下さい。
( ビールの件、一応確かめてね )
苔とキノコ、cyu2さんが喜びそう、って思ってたんですから。
以来この一帯は年に一度増水して、二つの池が繋がるようになるとか。
えええええっ、そんな伝説の池なんですか、
ああ、ぜひ行ってみたくなりました。
>年に一度増水して、二つの池が繋がる
ロマンチックなような、
大変で、ちょっと笑えるような。
いまは、スマホのラインで、
いつでもつながる時代ですものね。
ホントにね、この伝説はちょっと困ってしまう感じですよね。
娘心は哀れではあるけれど。
まぁそれはともかく、なかなかいい雰囲気の池なので、
ぜひどうぞ。多分水が少なくなることもそんなになさそう。
それで、スマホは忘れたり、なくしたりしないよう気をつけなくちゃ。
勘違いしてトンチンカンなお返事したみたい。
でもね、年に一度増水したら繋がるという大変さは、
そんなに昔のことではありませんよ。
ほら、織姫と彦星だって、
年に一度天の川に橋が架からなければ会えないし。
ってやっぱりずっと昔の話だけど(^^ゞ
一家に一台固定電話が普及したのはほんのちょっとの昔。
友達からかかってくる電話を親より先に取るために、
時間を打ち合わせておいて…なんて苦労もあったなぁ。
時間を打ち合わせておいて…なんて苦労もあったなぁ。
そうよ、そうよ、
大抵のあたらしい恋だのは、親にばれたものだわ。
>勘違いしてトンチンカンなお返事したみたい。
どのあたりがトンチンカンなのか、笑
微妙なニュアンスまで、わからぬままに(^-^)
わたしのコメントは、いつも説明不足で、
分かりにくいのよ。
和菓子好きに共通なのかも。
ほら、俳句だって解釈さまざまの省略の芸術だもの、ね。
って、何の話かと言うと。
>雄池に飛び込んだ恋人の後を追って、娘が身を投げたのはもう一つの雌池の方。
私、初めはここが、ロマンチックなような、大変なような、だと思っちゃったの。
ともかくyakoさんもぼっちゃんや娘ちゃんの親御さんなんですよね。
うふふ。