西穂高岳 (9.9-9.10) ② |
9.10(火)
今日は少し雲がかかっていますが、安定したいい山日和。荷を軽くして5時半に山荘を出発しました。
見上げると丸山の上にまさにさざなみのような波状雲
伏せたお皿を重ねて浮かぶレンズ雲
丸山を過ぎる頃には笠ヶ岳にも日が当たってきました。でも稜線上は今日もやっぱり飛騨側からの風が肌を刺します。頑張って登っているので背中はカッカ、左腕はブルブル。結局ウィンドブレーカーの両袖を重ねて左腕に通して、片腕赤、もう一方青というちょっと怪しい恰好となりました。
抜戸岳と大ノマの間に見えてきたのは黒部五郎ではないでしょうか。来年は夏の初め、花の盛りに太郎平から三俣を繋げたい。こうやって行きたい山が増えるんですよね。右は双六岳。
この時期、もう花はだいぶ寂しくなってきて、トウヤクリンドウでさえ終りに近い。
思ったよりも早く独標につきました。
独標に立てば目指す山々は手が届きそう。
左のトンガリ峰はピラミッドピーク、その右が西穂高岳、さらに間ノ岳、一番奥は奥穂高岳
さて、ここからが今日の核心部です。これまでの広い尾根歩きと違って、ゴロゴロの岩稜が続くので、気を引き締めて出発。
とは言っても、覗き込むとちょっとこわそう。梯子ないのぉ?
でも〇〇〇という白ペンキを信じて飛び込みます。
下りたところは××だらけ。
崩れやすい岩屑が重なっていて足を乗せてはいけない印。
しかしテラス状に格子網を渡してあったりして、上から覗いた時ほどではありません。
それから右足は長野県、左足は岐阜県という痩せた馬の背を過ぎ、「サンテンカクホ」のオマジナイを唱えながら進んで行くと。
あれ? 突然「8峰」という数字が現れました。山頂まで小ピークが13というのは聞いていましたが。ここまで数えてこなかったけれど8つも越えていない…と思ったら、これがピラミッドピークでした。その向こうに西穂山頂が待っています。
さて、こうなると俄然数字が気になってきます。
「〇〇林業」という揃いのヘルメットをつけたパーティーが慣れた身のこなしで越えていくのが「7」
ピラミッドピークからは少し歩きやすくなってはいますが、まだまだ乗り越していくような岩場もあります。振り返ると越えてきた峰々の向こうに、雲に隠れていた焼岳、乗鞍岳も見えてきました。
さぁ、もう少し。
3・2・
さて、頂上手前の岩場にはペンキマークが勢揃い。左側〇に↑と→がついているスラブは高さは2mそこそこですが、爪先くらいの足がかりしかありません。帰りには後ろ向きで下りることになるので、足の長くない私は足の置き場に戸惑いそう。しかも右足・左足を間違えると大変。そこで仕事に取り掛かる前の植木屋さんのように腕組みをしてじっくり観察してから取り付きました。
これを登りきると、次は1!
ではなくて、「主峰」という立派な肩書きでした。
やぁ、こんにちは、西穂高岳 (^o^)/
雲が少し厚くなってきたけれど、展望を楽しむには十分です。
槍からの西鎌尾根の向こうに鷲羽・水晶から野口五郎、そしてその稜線の上に立山が少し頭を出しています。
西鎌尾根が野口五郎・三ッ岳の稜線と交わるところに白馬の隣の清水岳が微かに張り付いているのだとか。でも私のチビデジではこれが精一杯、クリックで拡大しても、言われてみればそうかなぁ…としか…
笠ヶ岳は雲が取れて、火山活動と陥没の繰り返しでできたという横縞模様が浮き上がってきました。
足元には大分色づいておいしそうなコケモモ。
奥穂から前穂への吊尾根は仄暗くて今一つですね。
東の方の山々も今はうっすらとしか見えません。
さて西穂から天狗の頭、ジャンダルムを越えて奥穂高へ向かうコースは憧れるのみ。皆さん、お気をつけて。
さぁ十分堪能したから私も戻りましょうか。帰りも同じように注意して歩かないと。
チャンピオンピークからは鷲羽と水晶の重なりがよく見えました。水晶岳って黒岳という別名のとおりほんとに黒い。左は祖父岳。
帰りのピラミッドピークから、上高地を挟んで霞沢岳。行ってないなぁ。紅葉が見事なんだって。
独標は「11峰」だったんですね。誰かが座っていて(?)気がつかなかった。行き交う人達も途切れて静かな時間、またまたコーヒーでのんびり過ごします。
とうとう「13」はわかりませんでした。丸山で見落としたのかも。
山荘にデポしてあった荷物を回収して西穂高口まで最後の山道歩き、そこからまたロープウェーで新穂高温泉に戻りました。久し振りの岩稜歩きは結構楽しかった♪ 短い距離だから集中が続いたのだとは思うけど。
坊やも楽しかった?
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■ 西穂山荘0530-独標0630-ピラミッドピーク0710-西穂高岳0810/0845-
ピラミッドピーク0950-独標1030/1100-山荘1200/1215-西穂高口1315
(時々休憩。上り下り、結局同じくらいかかりました)
■ 山名の間違いなどお気づきになったら教えて下さいますよう。
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ついに店開きしましたか^^;
いきなり凄い所のレポですね!
波状雲の画像、いいですね~。
PS:リンクを追加させて頂きましたのでよろしくです。
これからゆきさん目線の楽しい記事が拝見できるかと思うと嬉しいです。
西穂にひとりで行かれるなんて凄すぎ!諸先輩方の凄さに敬服するばかりの私です。
一人で行けるのは高尾周辺だけのcyu2より(^^)
つい、店開きしてしまいました。
Hgさんのところで変なことばかり呟いていてはいけない…と。
それに「山と自然」ではない写真もたまに、と思ったりして。
でもこれからもお邪魔させて下さいね。
よろしくお願いします。
楽しい記事はcyu2さんのところでどうぞ。
それにcyu2さんはだんな様が一緒に行って下さるから、
一人で行かなくて構いません。
末永くお二人で、ってこういう時に使うんですよね。
いよいよブログ開設ですね。ブログなしのお気楽さんは、私だけになってしまいました・・・。
岩イワの稜線はいつ見ても”血が騒ぐ~ぅ!”です。
一人で歩いてしまうゆきさんて、ただ者ではないんですね。
開いてはみたけれど、またサボってるって言われそう。
で、イワイワは”血が騒ぐ~ぅ!”アイさんは
この夏はどこの山に行ったのかなぁ。
「タイトルだけブログ」ってのどうですか。
お邪魔するの遅くなってしまいました~!
待ってましたのブログ開設おめでとうございます(^^)/
またエキサイト仲間が増えましたね♪
このお休みに西穂に我が家も行ってきました・・・が・・・
あまりの大混雑でピラミッとピークまでとなりました。
西穂文庫の豪華なこと!
これがテント泊との違いですねー(^-^;
ゆきさん目線のブログ、楽しませていただきますね!
リンクさせていただきますね!
>このお休みに西穂に我が家も行ってきました・・・が・・・
えーっ、あらららら。
矢車草さんのすてきな写真と楽しい文章で、西穂の様子を思い返そうと楽しみにしていたのに…残念。
でも、P-ピークまででも充分、それに「素敵な出会いいっぱいの二日間」やっぱり楽しそう。
レポ待ってますね♪