2019年 09月 14日
8/27 (火) 蝶ヶ岳・大滝山 ④ 中村新道 |

それにしても「渋い、長い、暗い、泥濘、ひたすら樹林帯、展望なし、退屈、つまらない」とはあんまりな言われようです。言い方を変えれば「静かな山旅、苔の風情、孤独を愛する山人向き、等々」「北八ッの趣き」と表現する人も。
最近は徳本峠を拠点に霞沢岳とのセットで歩かれることも多くはなってきたようですが、
とにかく自分の足で歩いてみようではありませんか。
夜明け前外に出てみると、東の空にはオリオンの三ツ星と有明の月、期待通りの朝を迎えられそうです。
朝食を済ませた後、北峰に登ってみました。




すぐ先の南峰も絶好の展望台で、南には御嶽、乗鞍、右端に焼岳も見えています。
向きを変えれば東南方面は南アルプス、その左に小さく富士山も見えました。

でもそれも30分ほどで終わり、そこから森の中へ入っていきました。





聞こえるのは鳥の声ばかり。あ、もしかしてクマもいるかも。クマの他に最近はイノシシも上がってくると、小屋番さんから聞いていて熊鈴は必携です。

が、はなねこさんがこういう林床の楽しみコイチヨウランを見つけてくれたのに、一枚しかない葉っぱに気を取られていたら、花はボケました。
この他にも横尾からの登りでは一本ずつしか咲いていなかったコフタバランの群生もあって、はなねこさんは大喜びです。


そこからは笹の繁る登りになって、油断していた体にはきつい。
それでも一歩一歩足を運べば必ず前へ進む。山を歩いて得たこの感覚は、人生の様々な場面で活きています、というのはちと大袈裟かな(^^;


ここで、今日初めて他の登山者に会いました。蝶ヶ岳ヒュッテを発ってきたという若者が一人。
これで半分以上来たことになります。
そこからの下りはせっせ、せっせ。ペースメーカーになってくれたpalletさんを必死で追いかけて進みました。

今まで年間で100人くらいしか利用しなかったという中村新道も、槍見台を往復する人は以前から結構いたようです。





え~と、そろそろ飽きてはきましたが、足元には次々に赤い実が出てきて励ましてくれます。マイヅルソウはもう少し。たくさん咲いていたツルリンドウはこれから。そしてタケシマランの実はもう後から後から。


徳本峠に来るたびに気になっていた中村新道、6年前に霞沢岳K1から見下した蝶ヶ岳からの稜線は、歩いてみればなかなかに味わいのある道だったかと。(もう少し短かくても良かったけれど)
それに、これで燕岳から常念岳、蝶ヶ岳、そしてここ徳本峠、さらに先の霞沢岳へのトレイルが繋がりました。(燕岳とその北の餓鬼岳の間は相当手強いとのことで、もういいかなぁという気になっています)

島々谷を詰めてきた時に、ここで初めて目の当たりにする穂高の山々。
日本の近代アルピニズムの原点ともいうべきこの姿を眼にすると、いつも胸が高鳴るのを覚えるのは私だけではないでしょう。
ここからは、何度も通った道…のはずですが、こんなに長かったかなぁ…とこの数年の時の流れを実感して…
まぁとにかく小梨平でお風呂に入ってさっぱりして、バスに乗りましたとさ。
それに嬉しいオマケつき。バスターミナルで山友のアイさんにばったり出会い、松本まで「お久し振り」の話が弾んだのです。アイさんは徳本峠から霞沢岳を往復してきたんですって。それでそのまま下山とはさすが。
ということで、夏の終わりの北アルプス山行、おしまい。
長々としたレポ、お付き合い下さってありがとうございました。
あ、でも、もう一回付録を付けようと思っていますので、よろしかったらご覧下さい。
★ 大滝山荘0540-槍見台まで2キロ地点0725-槍見台0840-徳本峠まで3キロ
地点0940-明神見晴し1015-三角点1055-徳本峠1150/1210-明神1400
-小梨平1445(大体1時間ごとに休憩)
● 島々宿から徳本峠へ
● 霞沢岳往復
by koruko-yuki
| 2019-09-14 23:45
| 山歩き:2019
|
Comments(4)
2019夏山、歩き通しましたね!
お疲れ様でした~(^^ゞ
やっぱり歩いてみなければわからないことばかり
振り返ってみると得難いいい山歩きだったなぁと思います。
で、付録もあるのね、楽しみです。
という私ももう一つ付録を挙げたいんだけれど
なんだかタイミング逸しちゃってて(^^;
お疲れ様でした~(^^ゞ
やっぱり歩いてみなければわからないことばかり
振り返ってみると得難いいい山歩きだったなぁと思います。
で、付録もあるのね、楽しみです。
という私ももう一つ付録を挙げたいんだけれど
なんだかタイミング逸しちゃってて(^^;
palletさん、えへへ、ようやく歩き通しました。長かったです(^^ゞ
でも槍穂の眺めといい、変化に富んだお花畑といい、
長い樹林帯の中にも感じ取れる自然の息遣いといい、
充実した山旅でしたね。
さすが北アルプス、夏山としての手応え充分でした。
次は秋の山ね。
でも槍穂の眺めといい、変化に富んだお花畑といい、
長い樹林帯の中にも感じ取れる自然の息遣いといい、
充実した山旅でしたね。
さすが北アルプス、夏山としての手応え充分でした。
次は秋の山ね。
中村新道レポ、お待ちしていました。お疲れさま~
槍見台でほぼ半分と書かれていたので、私も距離的にもう歩いたことにしますね。
徳本峠からの道、何度も通った道なのに、今回は長く感じたという感想に『仲間がいる!』って、私も安心しました。
だんだん、そう感じるオトシ頃になったんですね、私たち。(笑)
槍見台でほぼ半分と書かれていたので、私も距離的にもう歩いたことにしますね。
徳本峠からの道、何度も通った道なのに、今回は長く感じたという感想に『仲間がいる!』って、私も安心しました。
だんだん、そう感じるオトシ頃になったんですね、私たち。(笑)
sanpoさん、遅くなりまして。
sanpoさんは槍見台までも蝶~大滝山も往復で歩いているからそれでいいですね。
うふふ、でもね、霞沢岳のK1から見下ろしたあの稜線、と思うとまた違ってきますよ~、なんて。
同世代の山友さんのいいところは、
一緒に少しずつ時間がかかるようになってくることではないでしょうか。
だからずっと一緒に歩ける。
あ、でも個人差があって、まだまだ早い人もいるぅ。 ( ←_←)
sanpoさんは槍見台までも蝶~大滝山も往復で歩いているからそれでいいですね。
うふふ、でもね、霞沢岳のK1から見下ろしたあの稜線、と思うとまた違ってきますよ~、なんて。
同世代の山友さんのいいところは、
一緒に少しずつ時間がかかるようになってくることではないでしょうか。
だからずっと一緒に歩ける。
あ、でも個人差があって、まだまだ早い人もいるぅ。 ( ←_←)

