4/6 （水） スミレオフ会 ＠ 高尾山

３年ぶりの「高尾山スミレを愛でる会」

いつもの小下沢林道は平日通行止めとのことで、今年は正面（？）から攻めてみます。さて、どんなスミレに出会えるでしょう。



集合した高尾山口駅付近ではちらほらお坊さんの姿を見かけました。お祝いの幟旗によれば今日は「晋山式」、新しい貫主さまがお山にお入りになる儀式が行われるとか。

私たちはその脇を抜け、琵琶滝横から登っていきます。
参道の途中で、さっきの幟はこの「入学おめでとう」と同じ意味合いかも、なんてちらと思ったりもしながら（＾＾；
これ、なかなかステキでしょう？　桜の花びらはもちろん色とりどりのランドセルも紙を折って作ってあるんですよ。山の樹々は萌え出したばかり。ところどころに柔らかな緑が見えています。

さてお目当てのスミレ。
今日の一番の（ 私の。多分皆さんも ）楽しみは、桜の花びらにも似たこのヒナスミレ。ほんのりピンクがかった淡い色合いで人気投票トップのスミレです。
グッドタイミングで、あそこにも、ここにも、と目移りするほど咲いていてくれました。それにしてもここの斜面は、もう４月だというのにしまい忘れてる雛壇みたい。

お雛さま達ったら、春の光の中でころころと笑い転げています。
「もう少し遊んでいられそう」とか言いながら、
かくれんぼして、ひょっこり顔を出したり、
こんなところまで来てしまったり。
ナガバノスミレサイシンも負けてはいません。
「長葉菫細辛」と名前は難しいけれど、ヒナスミレよりずっとポピュラーなスミレですから。

小首をかしげたこの薄い水色から、右のほとんど白、さらに濃い青、少し緑がかった白まで変化に富んだ色も魅力の一つかな。
こちらは足元のスミレ撮影に余念のない今日のメンバーたちですが、palletさん & ゆき「これテントウムシ？」「うーん、違うかも」
時々よそ見をする二人であります。
（ 後で調べたらやっぱりテントウムシ、シロジュウシホシテントウという。）
目の前には展開したばかりのぽわぽわ若葉。
このギザギザ葉っぱは、比叡山に因んで名前がつけられたエイザンスミレ。
ところで、高尾山はスミレの種類が多いことでも知られていますが、
こんな残念なお知らせも見かけてしまいました。

ここのオクタマスミレの株がなくなっていて、盗掘の可能性もあるとのこと。

エイザンスミレとヒナスミレの自然交雑によるオクタマスミレ。
交雑種は当然元の種よりレア度が高くて、目をつけられたのでしょう。

さて、ここまででずいぶんたくさんのスミレを見た気がしたけれど、お昼の休憩中に、フイリヒナスミレがまだと気がつきました。
そこでsanpoさんが、この近くならあそこと案内してくれて、
これこれ。葉に斑の入っているフイリヒナスミレ。ヒナスミレとはまた違う華やかさがあります。
これは、渋い縞に惹かれてつい撮ってしまったミミガタテンナンショウ。
おや、ヤマザクラがまだ咲き残っています。もう諦めていたのに嬉しいお花見ができました。

それから、どう歩きましょうね。
今日もオフ会お世話役＆講師のはなねこさんが、いろいろなスミレの咲き具合を見計らってコースを考えてくれています。でもここまででだいぶ時間がかかってしまったので、そろそろ下山することになりました。高尾山は自在にコースを選べるのも有難いお山なのです。
　
すると残りのお目当てはこのコンビ。　
ここ高尾山の名を冠するタカオスミレと、その母種となるヒカゲスミレ。
葉の黒い方がタカオ、緑の方がヒカゲ、その間の色の混じった移行型もあり。

これで、今日のスミレはおしまい。

しかし後はもうさっさと歩いてBSへ、とならないのがこのオフ会の持ち味（？）で、花探しの旅はまだまだ続くのでした。

だって午後の光が名残のニリンソウにも当たってくるし、

左：カントウミヤマカタバミも閉じていた花を開いているし。

右：特に嬉しかったフタバアオイの花。萼片が反り返っていく様子がよくわかりました。

それから、シュンランやヤマルリソウ、それにミヤマハコベ、ユリワサビ、コチャルメルソウなどなどの小さな花たち。

＝＝＝＝＝＝＝＝＝　以下この日見られたその他のスミレです。

タチツボスミレ／アカフタチツボスミレ／オカスミレ

マルバスミレ／アオイスミレ／ニョイスミレ

ふぅ、見つけて撮って、見つけて撮って。
なんと８時間！
気がついた株はすべて撮影してきたのではないかと思うほど、心ゆくまでスミレに向き合った一日でした。久し振りのお喋りにも花が咲きました。来年も無事に開けますように。

　♣　皆さんのレポはこちらから

はなねこさん「はなねこ山」　　
sanpoさん「山の散歩道」　　
palletさん「そらいろのパレット」　　

（ せっかくリンクしていただいたのに、こんなに遅くなってスミマセン ）